こんにちは。大阪市中央区心斎橋筋、Osaka Metro「なんば駅」「心斎橋駅」より徒歩3分にある婦人科クリニック「TAKA LADIES CLINIC」です。

「デリケートゾーンからいつもと違う臭いがする」「おりものの臭いが気になって不安」このような悩みを抱えている女性は少なくありません。女性器やおりものの臭いの変化は、性病のサインである可能性があります。
この記事では、性病が原因で発生する特有の臭いや、それぞれの性病による臭いの違い、自分でできるチェック方法、そして異常を感じたときの適切な対処法について解説します。自分の身体の変化に気づき、早期に適切な医療機関を受診するようにしましょう。
女性器やおりものが臭うことがある?

健康な状態でも、女性器やおりものにはある程度の臭いがあります。膣内の乳酸菌などが酸性環境を保つために働いていることが理由で、軽い酸っぱいにおいを感じる程度であれば正常の範囲内です。
一方で、普段と明らかに異なる強い悪臭や、魚が腐ったような臭い、甘酸っぱい臭いなどが生じた場合は注意が必要です。こうした変化は、膣内の菌バランスの乱れや性病などが関係している可能性があります。
性行為の後に臭いが強まったり、おりものの色や量が変化したりする場合は、早めに確認することが大切です。
膣内環境はホルモンバランスや体調、ストレスなどの影響を受けやすく、月経周期によっても臭いの強さが変わることがあります。ただし、生理的な変化による臭いは一時的であるのに対し、病気が関係する臭いは持続し、他の不快な症状を伴うことが多いとされています。
デリケートゾーンの臭いに悩む女性は少なくありませんが、臭いの変化は身体からの大切なサインです。気になる症状が続く場合は、早めに婦人科へ相談することが重要です。
性病の可能性がある臭いと種類

ここでは、性病によって起こる代表的な臭いの特徴を詳しく説明します。女性器の臭いは病気ごとにある程度傾向があり、臭いの種類を理解しておけば早期に発見できるかもしれません。
クラミジア感染症
女性の性病で最も多いのが、クラミジアです。初期段階で臭いを感じることは少なく、進行して子宮頸管炎を起こした場合に、ほんのり甘酸っぱいような臭いや、金属臭のような臭いを感じるケースがあります。
さらに、クラミジアはおりものの増加を伴うことがあり、粘り気のある黄白色のおりものと一緒に臭いが強くなるケースも見られます。
淋菌感染症(淋病)
淋菌感染症は急性症状が出やすく、クラミジアよりも気づきやすい疾患です。
膿のような強い臭いが特徴で、ツンとした刺激のある臭いを感じることがあります。おりものは黄色味が強く、粘性が増す傾向があり、不快感や痛みを伴うこともあります。
トリコモナス膣炎
性行為で感染する疾患の中でも、特に特徴的な臭いが出やすいのがトリコモナス膣炎です。酸っぱい臭いというより、腐敗したような強い悪臭を感じることが多いとされています。
おりものが泡立った黄緑色になることがあり、見た目の変化からも異常に気づきやすい疾患です。また、外陰部のかゆみやヒリつきが生じることもよくあります。
カンジダ膣炎
カンジダは性病ではありませんが、性行為をきっかけに悪化することがあるため取り上げます。
ヨーグルトのような酸っぱい臭いが特徴で、白くポロポロしたカス状のおりものが付着しやすくなります。強烈な悪臭というより、酸味の強い生臭さが目立つのが特徴です。
ストレスや免疫力の低下、抗生物質の使用などでも急に症状が現れることがあります。
細菌性膣症
こちらも性病ではありませんが、性行為をきっかけに膣内の菌バランスが乱れることで起こりやすく、性病と誤解されやすいです。おりものは灰白色になり、魚が腐ったような強い臭いが出ることがあります。
特に、性交後に臭いが強まることがあるのが特徴です。
女性器やおりものの臭いチェック

自分の身体の異常に早く気づくためには、日頃から女性器やおりものの状態をチェックする習慣をつけることが大切です。
正常な状態を知っておく
健康な状態でのおりものは、透明から乳白色で、やや粘り気があります。臭いは無臭からやや酸っぱい程度で、鼻を近づけると確認できるレベルです。
月経周期によっても変化し、排卵期には透明で伸びるようなおりものが増え、月経前には白っぽく粘度が高くなります。
下着についたおりものの色や量、臭いを日常的に観察する習慣をつけましょう。気になった変化を記録しておくと、医療機関を受診する際に役立ちます。
異常な臭いを理解しておく
性病や感染症を疑うべき異常な臭いには、いくつかの共通した特徴があります。たとえば、下着を脱がなくても臭いが気になる、周囲の人に気づかれないか心配になるほど強い臭いがあるといった状況は、異常と考えられるでしょう。
魚が腐ったような臭い、玉ねぎが腐った臭い、強い生臭さ、膿のような臭いなどは正常な範囲を超えています。さらに、突然臭いが強くなった、性行為の後から臭いが変わったという場合も注意が必要です。
清潔にしても臭いが続く、日に日に強くなっていくという場合は、感染症を疑うべきサインとなります。
おりものを観察する
おりものの変化は、性病の重要なサインです。黄色、黄緑色、灰色がかった色、茶色などは異常な色と言えます。特に鮮やかな黄緑色の場合は、トリコモナスや淋菌感染の可能性が高くなるでしょう。
また、突然量が増えた、一日に何度も下着を替えなければならないほど大量に出るようになったという場合も、膣内で何らかの異常が起きているサインの可能性があります。水っぽくサラサラしている、泡立っている、カッテージチーズのようにポロポロしているなどの変化にも注目してください。
かゆみや痛みなどを確認する
外陰部のかゆみや痛み、灼熱感は、多くの性病で見られます。特に、我慢できないほどの強いかゆみがある場合は、速やかに受診しましょう。排尿時の痛みや違和感も重要なサインです。
また、下腹部の痛みや不正出血がある場合は、感染が子宮や卵管にまで広がっている可能性があります。このような症状が見られる場合は、すぐに婦人科を受診してください。
性病の臭いがする場合の対処法

デリケートゾーンから異常な臭いがする場合、適切に対処することが症状の悪化を防ぎ、早期回復につながります。
早めに婦人科を受診する
最も重要な対処法は、できるだけ早く婦人科を受診することです。性病の多くは、適切な治療を受けることで完治が可能です。
しかし、放置すると症状が悪化したり、将来的な不妊の原因になったりする可能性も否定できません。
受診の際は、いつから症状があるか、どのような臭いがするか、おりものの色や量の変化、その他の症状、最後に性行為をした時期などを正確に伝えることが重要です。恥ずかしくても正直に話すことで、より正確な診断と適切な治療を受けられます。
自己判断での洗浄や薬の使用を避ける
臭いが気になるからといって、膣内を石鹸で洗ったり、市販の洗浄剤を頻繁に使ったりすることは避けましょう。膣内には自浄作用があり、善玉菌が酸性環境を保つことで悪玉菌の増殖を防いでいます。
過度な洗浄は、この大切な善玉菌まで洗い流し、かえって症状を悪化させる原因となります。
また、市販の薬を自己判断で使用することも危険です。必ず医師の診断を受けてから、処方された薬を正しく使用してください。外陰部を清潔に保つことは大切ですが、ぬるま湯で優しく洗う程度で十分です。
パートナーへの伝達と同時検査
性病は性行為を通じて感染するため、自分だけが治療を受けても、パートナーが感染している場合は再び感染します。パートナーに伝えるには勇気が必要だと思いますが、二人の健康を守るためには伝えることが重要です。
パートナーへ伝える際は、非難するような言い方ではなく、「お互いの健康のために検査を受けよう」という前向きな姿勢で話すと良いでしょう。二人で同じタイミングで検査と治療を受けることで、確実に感染を断ち切れます。
生活習慣の見直し
性行為の際は、コンドームを正しく使用することを意識しましょう。免疫力を高めることも大切で、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理などを心がけてください。
下着は通気性の良い綿素材のものを選び、締め付けが強くならないサイズを着用してください。おりものシートやナプキンもこまめに交換し、常に清潔な状態を保つことが大切です。
まとめ

女性器やおりものの臭いの変化は、性病などの婦人科疾患の重要なサインです。魚が腐ったような臭い、膿のような臭い、強い生臭さなど異常を感じたら、ためらわずに早めの受診が大切です。
性病によって臭いの特徴はさまざまで、これらに色や量の変化、かゆみ、痛みが伴う場合は特に注意が必要です。日頃から状態を観察し、異常を感じたら自己判断せず医療機関へ相談しましょう。適切な診断と治療で改善が期待できます。
性病かもしれないとお悩みの方は、大阪市中央区心斎橋筋、Osaka Metro「なんば駅」「心斎橋駅」より徒歩3分にある婦人科クリニック「TAKA LADIES CLINIC」にお気軽にご相談ください。
当院は、女性患者さんが安心できる空間を提供することを意識してさまざまな診療にあたっています。人工妊娠中絶手術だけでなく、アフターピル、ピルの処方や、ブライダルチェック、不妊治療、性病・性感染症の検査・治療なども行っています。